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1JZ搭載用のエンジンマウントスペーサー製作

エンジンマウント
GA61セリカXXに1JZエンジンを搭載する為には、当然そのままではエンジンマウント位置が合いませんので、エンジンメンバー側を1JZ用に加工するか、メンバーは加工せずにマウントブラケットを製作するしかありません。
しかし今回は他車の部品流用&スペーサーを入れるだけでエンジン&ミッションをセットする事が出来ました。

1JZエンジン仮搭載してンジン位置決め

エンジン位置合わせ

まず1Gエンジンを降ろして、1JZ用オイルパンのみをメンバーの上にあわせて見ます。


メンバーとステアリングラックの位置関係がJZX81と同じなので、JZX81用オイルパンを使います。見た感じはばっちり合いそうです。

エンジン位置合わせ

JZX81用オイルパンの形状で61側のメンバーとのクリアランスも完璧に合いそうな感じです!

オイルパンに合わせれば、だいたいエンジン位置は決まりますが、ミッションとプロペラシャフトのからみがあるのでミッションにオイルパンを合体させてミッション位置を確認します。


R154MTミッション

R154ミッションはW55より大きい為フロアートンネルに干渉してしまいます。若干叩く事でクリアーできましたが結構ぎりぎりです。

ミッションメンバーはGA61のものをそのまま使えました。ミッションブラケットがそのまま付く位置で固定すれば、オイルパンのクリアランスも丁度良く、エンジンの位置もほぼよさそうな感じ〜


シフトホール位置

シフトホール位置も無加工ですみそうなくらいぴったりの位置にきます。大体の位置は良さそうなので仮にエンジンとミッションを組んで搭載してみます。


エンジンマウントメンバー

GA61のエンジンメンバーですが、よく見るとエンジンマウント台の形状や角度、前後二箇所で固定するところなどがいつもスワップ作業しているクラウンワゴンにそっくりです!

クラウンのエンジンマウントガイドを乗せたら幅も角度もほぼ同じです!クラウンのエンジンマウント&ブラケットを使用すればメンバー側は小加工で済むのでは?!

ちなみにJZA70やJZX81のマウント&ブラケットは角度が全く合いません。GA61やJZS130は斜め方向に突っ張る感じでマウントされますが、81や70はもっと角度が立っていて下方向に支えている感じです。おそらく設計が古いJZS130などは古い61と似た設計なのでマウント方法が同じなんではないかと思います!!


エンジンマウント

JZS130G用のエンジンマウント&ブラケットを1JZエンジンに取り付けてGA61のエンジンルームに搭載してみます。


エンジン仮搭載

どうですか〜

ミッションブラケットをそのまま固定できる位置で固定するとこの位置にマウントがきます!

あわや無加工でエンジン着地できそうなくらいぴったりの位置にきます。

前後位置はほぼ合ってますが高さが若干低くセットされるのでオイルパンがメンバーに乗っかって当たってしまいます。

マウントの下に20ミリの鉄板を噛ますと丁度良い位置になります。そのまま鉄板を溶接すれば簡単にエンジンが着地できそうです。

しかし、ラジエターとの位置がシビアですし、オイルパンもぎりぎりだし〜スタビとクランクプーリの間も数ミリしかないので、溶接してしまうと最終的に当たる場所があって苦労しそう!

そこで、取り付け時に微調整できるようにスペーサーをボルトオンできるように製作することにしました。

とりあえずこの状態でラジエターをセットしてみようとしたら入りません!

やはりそんなに甘くなくて、ラジエタースペースが狭すぎてくクーリングファンは収まりません。あと30ミリは後方にずらしたいところです。

エンジンルーム後方のスペースは余裕があり30ミリ後方にずらすことは可能ですが、ずらすとオイルパンがエンジンメンバーに当たってしまいます。

オイルパンの加工は避けたいので、オイルパンがあたらないぎりぎりまで後方にずらしました。15ミリ位か?

それでも狭い感じで、クーリングファンの骨格とオイルポンププーリーが当たる。

あと数ミリエンジンを後方に追い込んでやらないと・・・ミッションメンバーの固定穴を加工して僅かに後方にずらしました。・・・4ミリくらいはずらせたか・・・

ラジエター自体もコアサポート側に数ミリでも追い込んでやる必要があります。・・・といっても3ミリくらいしかいかない〜

ラジエターとエンジン間クリアランス

ミリ単位で追い込んでやってなんとかラジエター&クーリングファンが入りました。だいたいJZX81のラジエタースペースと同じくらいです。


シフトホール加工

当然丁度良かったシフト位置も後方にずれるのでシフトホール後方をカットしました。


プロペラシャフト流用

61用プロペラシャフトはR154にはスプラインが合わないので差し込めません。JZA70用の1軸はスプラインは合いますが、長さが合いません。

いろいろ探すとJZS155クラウンの2J用が合いました。

しかもセンターベアリングも155用がそのまま使えるので部品補給の見込めない61用センターベアリングは使わずに155用にそっくり換えます。


プロペラシャフト流用

155用1軸を使用して2軸とコンパニオンフランジは61用に交換します。

長さは完璧と言っていいくらい合ってます。

 

1JZ搭載用エンジンマウントスペーサー製作

GA61のエンジンマウント

1Gエンジン搭載時のエンジンマウント部分です。

ボルト&ナットで前後二箇所固定するシンプルな構造です。


エンジンマウントスペーサー製作

1JZエンジンにJZS130Gのエンジンマウント台&ブラケットを取り付けるだけで殆ど出来たも同然のごとくぴったりな位置にきます。

15〜20ミリほどの鉄板を挟んで高さ調整すればばっちり着地できます。

エンジンマウント部分の加工は難しくないのですが、ラジエターとのクリアランスもミッションとフロアーのクリアランス、クランクプーリーとスタビのクリアランスがとっても狭いので安易に溶接で位置決めすると後で当たる場所がでて苦労するのは目に見えています。

そこで、間に挟むプレートを工作してスペーサープレートを作りました。


エンジンマウントスペーサー製作

JZS130G用台座プレートに鉄板を溶接して、メンバー側とマウント側にボルトで固定できるようにしました。

ボルト穴は多少大きくしておき調整代を作っておきます。

要するにこのスペーサーでエンジンの位置のずれを吸収してしまおうという作戦です。


エンジンマウントスペーサー

GA61に1JZエンジンを無加工で搭載できるスペーサーの完成!

ボルトと鉄板を溶接しただけなので製作難易度は低いと思います。DIYで十分製作可能です。


GA61のエンジンメンバー部分

GA61の既存メンバーはまったく無加工のままです。

こいつに作ったスペーサープレートを乗っけます。


エンジンマウントスペーサー製作

スペーサープレートを乗っけました。

この状態で1JZエンジンがそのまま搭載可能です。

1Jが載るので2Jもそのまま載せられますね〜


感想

異型式のエンジンをスワップする場合、一番の難関がエンジンマウント部分ですが、カットしたり溶接したり、ブラケットを製作できればどうにでもなります。

しかし、なるべく最小限の加工と手間でクリアしたいものです。流用できそうな他車部品をうまく探せれば仕上がりもきれいに出来ますね〜