- 昭和53年式102クラウンのブレーキ
- 作業する前に、試乗してみたのですが、ブレーキが甘いのです!
同じ車に乗っているので良く分るのですが、明らかにブレーキ利きませんし、
ブレーキペダルが重いです!!
そこでブレーキ関係をチェックする事にしました!
キャリパーピストンの固着
ブレーキパットが減っていたので交換しようと、ピストンを戻そうとしても、硬くてピストンを押し込めません!
ピストンが錆び付いているようです。
ピストンを抜いてみることにしました〜

キャリパーのオーバーホールをしようと、キャリパーを取り外してエアーを吹き込んでもピストンが出てきません。しつこくやりましたが、どうしてもピストンが抜けてきません。
13キロのエアーくらいでは、錆び付いたピストンは抜けてこないです。
もう一度車にセットし直してエアー抜きし、ブレーキを踏んで油圧でピストンを動かしてみるとやっと抜けてきました。


ブレーキオイルはドロドロの土みたいでした。
ピストンけっこう錆びている・・・再使用できれば良いのだが?


綺麗に洗浄すると、キャリパーは、完全にクリアーになりました。
ピストンは一部虫食いみたいになっています。
出来れば交換したいのだが部品は生産中止になっていて入手出来ませんとの事!
しかし、57φのピストンは、以降のモデルでも使っているのでありそうな気もするが?
しょうがないので、再使用できるか検討してみました。


ピストンの虫食いは、外側部分で、中程から奥はきれいな状態です。
ピストンが一番押し込まれた時でもオイルシールより外側に虫食いがあれば影響ありません。

オイルシールは若干虫食いにかかってしまいます。
しかし、2ミリもずれればクリアーできます。
パットが少し減れば問題なくなります。
裏面は、虫食いもほぼなくキレイなので、オイルが漏れる事はないでしょう!。
ピストンダストシールの組み方


ピストンを組む時に、ダストシールを入れますが、これが結構難しかったりします。
ダストシールは、先にピストンに通しておいて、みみをまず溝に入れてしまいます。
溝にうまく入ったかは、回転させると分ります。
入ってなかったり、かみ込んでいる様なら、硬くて回りません。
これに限らず、ゴムのオーリングなども同じです〜
そして、ピストンを押し込みますが、工具なんて使ってはいけません!
手で押し込みます!!
硬くて押し込めないようなら、ゴムがかんでいるかもしれません。
今回は、途中で硬くて押し込めなくなりました?
無理に押し込まずもう一度ピストンを抜くと、ピストンになにやら茶色い跡が?
新品ピストンシールは保護の為、グリスが少し塗ってあったのですが、かなり古い在庫のようで、
ゴム表面でグリス固まって、のりのようになっていたので、硬かったようです。
最初に袋から出した時に気づいていましたが、専用カップグリスを塗れば大丈夫だろ〜
・・・と思ってそのまま組みましたが、甘かった!!
全部掻き落としてもう一度やり直すと、スムーズに入りました。
キャリパースライドピン固着・ダストブーツの重要性

キャリパーのスライドピンも固着していました。
スライドピンは非常に重要で、 スライドピンの動きが悪いと、パットが片減りしたりブレーキのひきずりを起こしたりします。

キャリパー側の穴とスライドピンの錆びは完全に落として、スライドピンがスムーズに動くようにしてやります。


キャリパーはブレーキパットの減り具合に合わせて、こんな感じで動きます。
動きを妨げないようにする為、スライドピンのダストブーツは非常に重要な部品です。
ダストブーツが破けると水が浸入し、確実にスライドピンが錆びて固着します。
パット交換のみの時も、最低限スライドピンがスムーズに動くか確認の必要があります。