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旧車にアルテッツアァのトルセンLSDを流用

1977yクラウンにLSD
MS102クラウンに、SXE10アルテッツァの純正トルセンLSDを装着しようと実験してみました。
30年以上前のクルマにLSDが組み込めるかはやってみなければ分りません。

以前、130クラウンには、SXE10アルテッツァの純正トルセンLSDの装着はやったことがあるのでデフの構造が同じようなMS102クラウンにも装着できると思います。

最悪装着できない可能性もあるので、やる気60パーセント程で作業開始です!。

旧車のドラムブレーキ

まず、アクスルシャフトを抜いてみます。

アクスルシャフトのスプラインがLSD本体に挿入出来なければ、装着は無理なので実験終了となってしまいます。

アクスルシャフト アクスルシャフト
シャフトのスプラインは、比べてみると、 クラウンとアルテッツァとも、まったく同じでしたので、無事LSDに挿入出来ました!

これで9割方装着できると思います!

あとはサイドベアリングのサイズの問題だけです。

オープンデフ
MS102クラウンのデフを降ろしてみると、見た目は130のデフと全く同じに見えます。

サイドベアリングの取り付けや調整も全く同じようです。

サイドベアリングサイドベアリング

アルテッツァのサイドベアリングを合わせてみると、ぴったり同じです。

これはもう完全に装着可能です。

JZS130Gに装着した時とまったく同じパターンで装着できそうです。

サイドベアリングは、クラウン側とはサイズが違いますので、アルテッツァのサイドベアリングを使用します。

サイドベアリングサイドベアリング

リングギヤと新品サイドベアリングに交換します。

サイドベアリングは、前期アルテッツァ用です。

後期はサイズが違います。

バックラッシュの調整

バックラッシュの調整ですが、通常はダイヤルゲージをセットして、0,13に調整します。

ダイヤルゲージで測定しなくても、勘で調整しても良いと思います。

要するに、リングギヤとピニオンギヤの間に紙一重のクリアランスがあれば良い訳です。

サイドベアリング

分解する前に、コンパニオンフランジを押さえて、リングギヤを動かすとかすかに「コツン」とクリアランスを感じることが出来ます。

この「コツン」の感触を覚えておきます。

組む時は、両サイドのアジャスティングナットを締めていきクリアランスを「ゼロ」にします。

そこから、両サイドのアジャスティングナットを同じ量回して、クリアランスを調整します。

右は締めて、左は緩めていけば、ギヤが左に移動しますので、クリアランスが広がっていきます。

クリアランスの量は、分解時に記憶しておいた「コツン」と同じかもしくは若干つめても良いでしょう。

0,13のクリアランスを勘で調整できるのか〜?

バックラッシュ

と思われるかもしれませんが、ダイヤルゲージを下手にセットすると、大幅に測定値がずれているのに気づかないで組んでしまう可能性があります。

勘に頼ったほうが、正確な数値ではありませんが、大幅な狂いはないはずです。

まあ最後に、ダイヤルゲージで確認すればベストかな〜

デフシール

シャフトシールとデフキャリアシールはどうせ同じだろうと思い、JZS130G用を発注!
予想通りまったく同じでした。

シャフトシール

トルセンLSD装着で、いざ試乗してみるもアスファルト路面ではまったくLSDの効きは体感できません〜

そもそもエンジンパワーがない旧車でLSDは必要ないだろ〜

・・・と思いますが、オープンデフのメリットもまったくないと思います。

しかし、私はこの車でスキーに行くので、雪道での効果は抜群です!!

雪道走行では、左サイドのみ雪に乗ってしまい滑って不安定になることがありますが、LSDの効果で方輪のみ激しくスリップすることは無いので多少滑ってもコントロールしやすく不安はありません。

あとスキー場の駐車場で円かき楽勝です〜

トルセンLSDの良いところは機械式のように「バキバキ」音もありませんし、オイルも普通のオイルでOKです。

左右のトルク差が生じた時に、LSD効果を発揮しますので、普段はなにも感じません。

旧車には、トルセンLSDがお勧めです〜