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11G-GTエンジンをオーバーホールしながら、このエンジンに関するいろいろな事を、自分なり考えてみたいと思います。

1G-GT
TOYOTA 24VALVE Intercooler Twin-turbo

 

1G-GTE エンジン ストン&ピストンリング


1G-GTエンジンのピストンは、ピストン上面から、トップリングの下まで、表面処理が施されているようです。

解説書には記載されていませんが、表面硬度が他の部分より高いように感じます。

ピストントップの鏡面加工などは、逆効果になるかもしれません。

スカートの部分も、耐焼き付き性向上の為に「条痕仕上げ」と言う特殊な表面処理が施されています。

1G-GTE エンジン ストン&ピストンリング


奥2本はオイルリングです。

リークテストで「圧縮漏れを完全に無くす事は出来ません。」と説明しましたが、ご覧のように、リングの隙間がありますので、どうしても圧縮が若干漏れてしまいます。

ここから、クランクケース側に漏れた「未燃焼ガス」が、「ブローバイガス」という事になります。

燃焼室から、クランクケース側に圧縮漏れがある為に、エンジンオイルが黒く汚れてしまいます。

圧縮漏れが完全に無ければ、エンジンオイルは黒く汚れません。

ミッションオイルを交換した事があれば、わかると思いますが、たとえ10万キロ無交換だとしても、ミッションオイルはエンジンオイルのように、黒く汚れません。

ブローバイガスや、燃えカスが混ざるので、エンジンオイルは黒く汚れてしまいます。

1G-GTE エンジン ストン&ピストンリング


ピストンリングはまだ充分使える状態ですが、新品のリングに交換すると、リーク量がどのように変化するか見る為に交換してみました。

バルブとバルブシートは、コンパウンドで摺りあわせる事によって「当たり」を付けられますが、ピストンリングとシリンダーとの「当たり」はエンジンを回さないと付けられません。

ですから、新品のリングの方が、分解前よりリーク量が増えるかもしれません。

エンジンを組んだ時に、もう一度リークテストしてみるつもりです。

1G-GTE エンジン ストン&ピストンリング


バルブシートは、排気側が、若干荒れていますが、

バルブ摺り合わせで、キレイになってしまいます。