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燃料噴射システム(EFI)
燃料噴射システム(EFI)について、簡単に説明します。
例えば、エンジンがかかっている状態で、燃料ホースに穴を空けると、ガソリンが吹出します。(あたりまえですが!)
極論すると、これが燃料噴射の原理です。

燃料ポンプから、ガソリンが圧送され、フューエルラインに圧力がかかっていますので、インジェクターのノズルを開ければ、ガソリンが勝手に噴射されます。
ガソリンの噴射量は、各種センサーからの情報を元に、コンピューターが最適なインジェクターへの通電時間を決めます。インジェクターに通電されている間、ノズルが開いていて、この間に噴射された燃料が、噴射量となります。
ですから、コンピューターによって、噴射量が決められるのではなく、燃圧とインジェクターの開いている時間で、噴射量が決まります。コンピューターは、あくまでも、インジェクターへの通電時間を制御しています。
コンピューターは、燃圧が規定の圧力になっているものとして、噴射量を演算していますので、常に規定燃圧になっている事が重要です。
ターボエンジンの場合は、加給圧が掛かっている中に、燃料噴射しますので、加給圧分、燃圧も圧力を上げなければなりません。つまり、2kの加給圧が掛かっている中に、2kの燃圧では、燃料は一滴も出てきません。そこで、常に加給圧と、燃圧の差圧がなければならないという事です。

クラウンワゴンの燃料ポンプは、外付け式で、マークUのインタンク式のポンプは流用できません。ボッシュの外付け式のポンプに交換すれば良いのですが、ノーマルのままではだめなのでしょうか?そこで、ノーマルの燃料ポンプの能力を、テストしてみる事にしました。
ボッシュの高流量燃料ポンプは、燃圧3k時、1時間あたり210Lや280L等とありますが、ここでちょっと不思議に思いませんか?燃料タンクは、せいぜい70L程なのに、一時間で、200L以上ガソリンを圧送する能力が必要でしょうか?
そうです、ポンプから圧送された燃料は、インジェクターから噴射された分以外は、燃料タンクに戻されています。噴射される分より、戻ってくる量の方が圧倒的に多いい訳です。
ですから、280psのエンジンに700ps対応のポンプを付けたりすると、燃料がタンクと、エンジン間を何度も往復するので、燃料自体の温度が上がってしまうと言う弊害も出てしまいます。

テスト方法は、ブーストと、燃圧の差圧を見ます。
1JZ−GTEの燃圧は、アイドリング時2.0kです。
では、ブースト圧0.7kの時に燃圧が何kあればよいのでしょうか?
2.0+0.7=2.7kではありません。
僕自身も何kあれば良いのか知りませんし、インジェクター容量や、ポンプ流量を計ってもあまり意味はないでしょう。
そこで、めんどうな計算なしで、ポンプの能力がそのエンジンに対応できているのか、一目瞭然のテスト方法で調べました。
テスト方法は、ブーストと、燃圧の差圧を見ます。トラストの「ツインプレッシャーメーター」を使いました。このメーターは、二つの圧力を、同軸上に表示できるので、このテストにはもってこいです。
赤い針がブーストで、黒い針が燃圧です。左はアイドリング時の表示です。アクセルを踏み、ブーストの針が上がれば、その分燃圧の針も同じ角度上がります。まるで二つの針が固定されているかのように、角度を保ったまま連動して動きます。

実際に全開走行して、MAX回転時でも、二つの針の角度が保たれていれば良い訳で、高回転時に、針の角度が狭くなってくる様では、「ポンプの能力不足」と判断できると思います。
ブースト「0」の時、燃圧は2.7kを指しています。

最高回転の時、燃圧「3.4」を指しています。ブースト「0」の時、燃圧「2.7」でしたから、ブースト「0.7」の時、燃圧は2.7+0.7=3.4ですから、最高回転時にも必要な燃圧は保たれています。
ノーマルエンジンであれば、これで問題ありませんが、ブーストアップなどする場合は、やはり高流量ポンプに交換する必要があるでしょう。その場合、「フューエルポンプ制御リレー」も装着できるように、必要な配線をリレーボックス内に取り出ししてあります。
今回は機械式の燃圧計を室内に装着して走行しましたが、メーターの裏まで、ガソリンが来てしまいます。室内まで導火線を引くような物で、大変危険ですので、機械式燃圧計は実際に走行する時は、装着していません。

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