- 室内無加工のままベンコラATに変換
- 今回のMS102に1JZスワップ作業最大の難関と思われたコラムMTからコラムATに変更する!・・・ですが、試行錯誤の結果コラムMTのステアリングコラムアッシーはそのまま使用し、AT用リンケージの小加工でベンンコラAT化することが出来ました。
- シフトレバーもMTのレバーをそのまま使用でき、室内ステアリング廻りもオリジナルのままです。
MTからベンコラATへ
今回のエンジンスワップ作業最大の難関は、ベンコラMTをベンコラATに変更する事です。
・・・というかそんなことが出来るのか?
フロアーATからベンコラATならまだ出来そうだが、MTからATへ!しかもベンコラとなるとそんなに簡単に出来るはずもない!!
単純に考えてもシフトレバーがハンドル回りになければならないのでステアリングコラムをそっくりベンコラAT用に交換する必要がある!
130のベンコラAT用ステアリングコラムがあるが、ぱっと見そのまま付く感じに見えない!加工すれば付けられるだろうが内装のパネルなどが違って違和感あるだろうし苦労しても仕上がりがいまいちなのでやる気にならない。
110系の4速ATベンチコラムのコラムアッシーがあればボルトオンだと思うが、入手困難なのでその方法も無理である!!あるものでなんとかならないか?
とりあえずAT本体を搭載してしまう!コラム廻りは後で考える・・
ミッションメンバー
エンジンマウントの台座の位置決めの際にミッションも合体した状態でエンジン位置を決めています。
エンジン位置が決まればミッション位置も当然決まってしまいますが、ミッションメンバーの位置やプロペラシャフトの長さも同時に検討しておかなければなりません。
ミッションメンバーの位置は、以前MS102に4速AT(A42DL)を移植したことがあったので、だいたい見当はついていました。
今回使うA341EでもA42DLでも同じ4速ATミッションなのでミッション自体の長さはほぼ同じでミッションメンバーの位置もほぼ同じです。
しかしMS102の既存コラム4速MTミッションはATミッションより短いのでミッションメンバーはそのまま使えません。
MS110系の4速AT用のメンバーがボルトオンなのですが、入手困難な為、JZS130用のミッションメンバーを使うことにしました。
おそらくほぼ同じなのでは?
予想していた通りそのままMS102のフレームにボルトオンで取り付けできました。
しかしミッションをマウントする位置が今までより明らかに高い位置になってしまうようで、20ミリくらいは高い位置にセットされてしまいます。
そのままではA341Eミッションがフロアーにもろ当たりです。
やはり甘くなかった!ボルトオンとはいきません・・・
ミッションメンバーはミッション本体を20ミリ低くセット出来るように板金加工しました!・・・というか曲げました。4速MTミッション用メンバーと同じ高さになるようにしました。
そして再びA341Eミッションを搭載してみるとやはりフロアーに当たります。
・・・やっぱミッションが太いのでフロアーを叩いてスペースを確保しないとダメです。
ちなみに130用メンバーはボルトオンなのですが、取り付け部の穴を長穴に加工して、7〜8ミリ調整代を作りました。
画像は加工前。
プロペラシャフト
ミッションメンバーを加工してミッション位置も決まりましたが同時にプロペラシャフトの長さも検討しながら作業する必要があります。
プロペラシャフトは、構造変更にも関わるので純正部品を無加工で装着できるようにエンジンミッションの位置を微調整しました。
ノーマルのプロペラシャフトは4速MT用なので長さが長いし、ミッションに差し込むスプラインも合わないので使えません。
JZS130用のプロペラシュフトをそっくり移植しようと思います・・
しかし、予想外に2軸目の全長も合わないのでそっくり移植は無理!
そのままでは装着できません。
しょうがないのペラは分割して合体させます。
JZS130用の1軸を使って、2軸はMS102のプロペラシャフトを使えば長さ的にはバッチリ合います。
ただしセンターベアリングは130用は使えないのでMS102用を組み替えて使いました。
1軸(JZS130G用)+センターベアリング(MS102用)+コンパニオンフランジ(MS102用)2軸(MS102用)・・・デフ・・・といった感じです。
1軸、2軸を合体させているので、新型車解説書と同じペラ寸法にはならないので構造変更の際注意が必要です。少し短くなります。
シフトリンケージ
ミッション自体は意外と簡単にセットする事が出来ました。
ここからが問題で、ベンコラATにするのに肝心なベンコラシフトのコラムアッシーがないのです!!
じゃあどうすんの??
最悪の場合は110のコラムアッシーを入手できることは出来るのだが・・・最後の手段にとっておく!!
MTのシフトリンケージとATのシフトリンケージを見比べてみる。
MTミッション用のシフトリンケージはAT用よりも複雑で2本リンケージが通っている。
MTのシフトはH型にレバーを動かすので2本リンケージでミッション本体の2本のアームを動かす必要があるんです。
一方ベンコラATのシフトリンケージは1本しかなくシフトの動きもI型なので動きもシンプルである〜
室内のシフトレバーを動かしたストロークでAT本体のレバーを動かせればよいわけなので、なんとかMT用のシフトリンケージを加工してAT本体のレバーを動かせないかな〜
ベンコラMTのシフトレバーの動きは上下方向と奥行き方向にも動かせるのでうまく動きを規制してやれば何とかなるんじゃないか??
ノーマル4速ベンコラMTのリンケージ接続部分ですが、アームが2本あります。
横方向に出ているアームをそのまま使ってATにつなげればうまくいきそうだけどな〜
横方向のアームはベンコラATのシフトの動きと殆ど同じでストーロークさえうまく合えばそのまま使えそうだ!
縦方向に伸びているもう一本のアームは不要だろう!
MT用のシフトリンケージは完全撤去して、130ベンコラATのシフトリンケージを改造して取り付けしてみます。
AT本体には当然リンケージがボルトオン接続できますが、フレーム側の固定はMTとは異なるので、位置を決めてボルト穴を新設しなければなりません。
この位置決めは完全にエンジンとミッションの位置が決まってからでないと正確な位置がでません。
エンジン&ミッションの位置は決定済みなので、てきとうな位置に穴あけして固定しました。こんなのだいたい目検討で位置決めしています。
ブラケットは少し鉄板を曲げるだけできれいに取り付けできます。
あとは、ロッドをステアリングコラム側に伸ばして接続します。
ATミッション本体側の接続部分。
ミッション本体のレバーを動かすロッドの長さでレバー比が変わるので室内のシフトレバー全体のストロークにも関係する。
この辺りをうまく調整すれば、室内のシフトレバーのストロークも微調整できる。
ステアリンングコラム側のアームに接続するには棒を曲げて位置調整しましたがすんなり接続できました。
全部ストロークさせても何処かに当たらないように棒を曲げて調整しています。
フロントパイプがすぐ近くに位置するのでレバーが動いても当たらないように同時に検討しながら作業します。
ロッドとアームの接続はボルトオンです。ナットである程度位置調整出来ます。
別に難しい加工することもなく、意外と簡単に開通してしまったぜ〜
よく見てもMT用のシフトを使ったことは判らないと思います。
室内側はまったく無加工のまま!!
レバーもMT用です!!
MT用のレバーは短くシンプルなのでとっても操作しやすいです。
早速MTのシフトレバーでシフトチェンジしてみるとまったく違和感ないです〜
完璧ベンコラATです。 130のベンコラATよりシフトレバーのストロークが短くかえってGOODです。
130ってPに入れたとき妙にレバーが上に上がりますね〜
室内もそのままだし、シフトレバーもMTのまま使用できるので結果的にはベストです。
このまま使えるんですが、ATの場合セレクターレバーをPから移動するとき、少し手前に引かないと動かないようになってます。
あとN・D・2の間はそのままフリーで動かすことが出来、LとRにシフトするときは手前に引いてからでないと移動できなくなっている。
要するに、安全の為にレバーの動きを規制しているわけです。
・・・ですがMTだったので当然この機能がないです。
このままでは走行中に勢いあまってRにシフトしてしまう可能性もあるので何とかしないとだめです。
ノーマル時のレバーにはレバーの動きを規制するプレートがついていました。
アームの出っ張りがプレートに当たって動きを規制する単純な仕組みですが、これを使えばうまくいくんじゃないかと??
そこでシフトポジションに応じてアームの動きを規制するキープレートを製作しました。
なんだか分らないと思いますが、最初の凹みがPで次の凸がRでその次の広い凹みがN・D・2です。その次の凸が1になる。
要するにシフトレバーのストッパーがこの溝をなめていくのです。
4ミリの鉄板をカットして現物合わせでカットして工作した!
これが難易度高いっす! カットする位地と高さがちょっとでも狂うと作り直しの可能性が・・・
だいたいレバーが動く範囲を見当つけて型紙を作ったが、ほとんど勘の作業です!
少しずつ削っては取り付けて、様子を見ては又削り・様子を見ては又削り・・・・・・・また削り・・・・・・・・20回くらいやったか?もっとか?
やっと完成!
工作したキープレートを取り付けしてみる!
シフトレバーをPから移動するときはそのままではキープレートの山に引っかかるので一旦手前にシフトレバーを引かないと移動できないようになりました。
R側からN・Pへはフリーで動かせる。
N・D・2はフリーでL1へはレバーを引いてシフトします。
PとNでセルモーターを回せます。それ以外ではセルモーターが回りません。
この方法でATのシフトレバーの動きを完全に再現できました。しかもストロークが短く遊びも少なくなったのでシフトのフィーリングは普通のベンコラATより良いんじゃないかと〜
あとは、シフト位置を表すシフトインジケーターがあれば完璧かな〜
MTはデフギヤ比4.7なのでそのままではローギヤすぎるのでAT用の4.3に変更する必要あり!