ホーム > 旧車&カスタム

3速ATから4速ATへ!(下ごしらえ編)

4速AT化
3速ATを4速ATにするには、4速ATミッションをM型エンジンにドッキング゙できるミッションハウジングが必要です。
ミッションハウジングを入れ換えできれば4速AT搭載可能になります。

MS102クラウンは3速ATなので、4速AT化にチャレンジしています。

1G-EU用、ロックアップ付き4速ATのA42DLを搭載することにしました。

旧車ステアリング

1G用ミッションなので、そのままではM型エンジンに合体できませんので、入手したM型用のA43DEミッションのおかま(ミッションハウジング)の部分を入れ替える必要があります。


A42DLA43DEもミッション本体のコアは似たような形状で、おかまの部分のみ入れ替えできるようになっています

ミッション型式ですが、A42DLの「D」はオーバードライブ付きで、「L」はロックアップ付きです。

A43DEの「E」は電子制御で、ロックアップも付いていますが「L」の表示はないようです。

電子制御は必ずロックアップ付きなのかな?

ミッションハウジング部分の交換ですが、これがそんなに簡単ではないのです。

ミッションハウジングを取り外すには、ATのオイルポンプを取り外さなければなりません。

4AT・A42DL

特に難しい作業ではないのですが、ミッションの構造を知らないと大失敗する可能性があります。


A42DL

一番外側のシャフトのスプラインにプーラーを引っ掛けて引き抜けばオイルポンプは外れてきます。

・・・とその前に、絶対に確認しておかなければいけない事があります。


A42DL

トルクコンバーターを外す前に、コンバーターの取付け面から、ミッションの先端面の距離を測っておきます。

約31ミリでした。


1G用もM型用もほぼ同じ距離でしたので、おかまを入れ替えてもコンバーターの位置が変わってしまう事もなさそうです。

A42DL

A42DL

オイルポンプはプーラーで引っ張り出せば抜けてきますが、その際内側のインプットシャフトも一緒に 引っ張らない事!!


少しでも引っ張ってしまうと、ドライブプレートや、ベアリングなどが脱落する事になります!!
引っ張ってしまった場合元通りに押し込もうとしても、内部の構造を知らないとなかなかうまく入りません。

それにしっかり入ったのかどうか、よく分らなくなります。
入っていないのに、オイルポンプを組んでしまってボルトを締めこんでしまったら、ミッションが壊れます!

もし引っ張ってしまって、うまく入らない場合は、覚悟を決めてインプットシャフトを引っ張ってオーバードライブクラッチを一度取り外してしまいます。

そしてよく観察して、どことどこが勘合するのかを確認すれば、回転させるなりミッションの角度を変えるなりしないとうまく入らないことが理解できると思います。

A42DL

A42DL

オイルポンプさえ外せばあとは簡単。

ボルトを外せばミッションハウジングが外れます。

A42DL


A42DL

1G用とM型用のミッションハウジング比較です。

セルの位置が違いますね〜

しかし、AT本体側の取付けは同じなので、組み換えできます。


ミッションハウジングを入れ替えて、オイルポンプを組みなおします。

A42DL

後にインプットシャフトが軽く回転するか確認します。

回転しないようなら、どこかがしっかり入っていなかった事になります。


もうボルトを締め付けてしまったとしたら、壊したかも!

そうならないように慎重に作業しなければなりません。

1G用とM型用のミッションハウジング比較です。

A42DL

コンバーターを入れたら再び、コンバーターの取付け面から、ミッションの先端面の距離を測ります。

外す前と同じ寸法になっていなければ、コンバーターがしっかり入っていません。

ミッションを交換すると、スピードメーターが狂ってしまう場合があります。

エクステンションハウジング内にメーターギヤがあるので、元車と違った歯数のギヤだった場合、搭載する前に組み換えておけば、メーターも狂わなくて済みます。

スピードメーター自体は、JIS規格だったか?
メーターワイヤーが、637rev=1km のように基準がありますので、メーターワイヤーの回転数が同じならスピードメーター表示も同じになります。

デフのギヤ比とタイヤの直径によってメーターギヤの歯数が違っています。

今回のミッションは車種不明なので、デフギヤ比も分りませんが、 メーターギヤの歯数を見れば、逆にデフギヤ比も予想できます?

設定デフギヤ比 メーターギヤ タイヤサイズ
4.556 18/5 175/14
4.3?? 19/? ??
4.1 20/6 175/14

A42DL

しかし、ノーマルのスピードメーターは、けっこう誤差があったのです。
40キロで44キロ付近を指している感じでした。


ひょっとすると、このまま組めばノーマルより正確になるかも?

ちゃんと計算すれば割り出せそうですが面倒!

だいたい、変速ポイントに問題があった場合デフギヤ比を変更する可能性もあるので、
ここできっちり合わせても徒労になる可能性が大きいのです!

このまま組みます!

ハウジングの入れ替えでミッション側の下ごしらえは完了ですが、一つ問題が!!

A42DL

トルクコンバーターのセンターのへそのサイズが1GとMでは違っているのです。

1Gが、28φで、Mが30φです。
M型のへその方が大きいのです!


このへそがクランクシャフトにぴったりはまってコンバーターの芯を出す重要な部分なのです。

5M用コンバーターを使用すれば、同サイズなのでそのまま取り付け出来ますが、電子制御用コンバーターを油圧制御でも使用できるのか?

A42DL

コンバーターのサイズは全く同じようだし、ロックアップも内蔵されているし、ストールトルク比の違いだけで取り付け自体は出来そう!

しかし問題が出そうな気もするので、出来れば1G用でいきたい!


とにかく、センターが出せれば良いので、間にカラーを入れてやればOKでしょう。
旋盤があれば簡単に作れるのでしょうが、簡単にそこらのもので代用できないかな〜
・・とホームセンターで探してよい物を見つけました。

A42DL

イレクターパイプのキャップアジャスターが内径と外形がぴったりだったので、これをカットしてスペーサーに使うことにしました。


金属ではありませんが、コンバーターのセンターを出すだけで、力が掛かるわけではないので、コンバーターが固定されてしまえば、あとは割れようが溶けようが関係ありません!

一様こんな感じで、ミッション側の下ごしらえは完了です。

あとは、MS102からA40ミッションを降ろして、A42DLに載せ換え作業が実行できます〜